2026年4月29日、祝日。弘前の街巡りを終え、今回の旅の締めくくりに選んだのは快速「リゾートしらかみ6号」でした。桜の季節ではありましたが、あえて混雑する弘前公園には足を向けず、静かに「鉄分」を堪能する時間を選んだのは、この日の帰り道に二つの大きな目的があったからです。

1. 🎵 希少なディーゼルカー「くまげら編成」の音を愛でる
一つ目のお目当ては、使用されている「くまげら編成」そのものでした。かつて日本中で見られたキハ40系列ですが、現在JR東日本で「乗って楽しい列車」として残るのはわずか3編成のみです。この「くまげら」もいつ引退の時を迎えるかわかりません。

弘前駅で地元の駅弁を買い求め、車内へ一歩足を踏み入れると、そこにはどこか懐かしい空気が漂っていました。ハイブリッド車両が増える中、キハ48形が奏でる独特のエンジンの咆哮と、体に伝わる力強い振動。それらを改めて肌で感じ、ディーゼルカーならではの旅情を深く味わうことができました。

2. 🎨 日本海に溶けゆく、至福の黄金色
二つ目の目的は、リゾートしらかみ6号最大のハイライトである「日本海の夕陽」です。五能線沿線を夕暮れ時に走るこの列車は、天候さえ味方すれば、日本海に沈む鮮やかな夕陽を車窓から独占できる贅沢な空間となります。

この日は幸運にも天候に恵まれ、水平線へとゆっくり溶けていく太陽が、空と海を黄金色に染め上げる瞬間を捉えることができました。オレンジから紫へと移ろいゆく空のグラデーションを眺めながら過ごす時間は、日々の喧騒を忘れさせてくれる、何物にも代えがたいリフレッシュとなりました。

⏳ 4時間の贅沢な孤独と向き合う
ゴールデンウィーク期間中とはいえ、夕方以降に弘前を出発する6号の車内は驚くほど静かでした。時間帯の影響もあるのか乗客はまばらで、最終的に秋田駅で降りたのは自分を含めてわずか4人ほど。寂しさを感じる反面、この広々とした空間で誰にも邪魔されず、駅弁を肴に景色と向き合えることは、乗り鉄にとって最高の贅沢でもありました。

弘前から秋田まで、五能線経由で約4時間。数字だけを見れば長く感じるかもしれませんが、絶景に癒やされ、列車の響きに身を委ねる時間は、あっという間に過ぎ去っていきました。

✨ まとめ:五能線が贈る、静寂と輝きのフィナーレ
2026年4月29日の旅は、この「リゾートしらかみ6号」によって最高の形で幕を閉じました。

「くまげら」の振動、そして日本海の夕陽。この二つを同時に楽しめる列車は、日本中を探してもそう多くはありません。乗客が少ない現状は少し気がかりですが、だからこそ、自分だけのゆっくりとした時間を過ごしたい方には、心からお勧めしたい最高の選択肢でした。
次にこの列車に乗る時も、またこの美しい夕陽に出会えることを願ってやみません。
