2026年4月29日、祝日。私は弘前市の中央弘前駅で開催されている、王林さんプロデュースのポップアップストアを目指していました。
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本来なら効率的な移動手段を選ぶところですが、私の心は決まっていました。それは、2028年4月に運行休止が予定されている弘南鉄道大鰐線に、今のうちに乗っておくこと。もしかすると最後になるかもしれない、惜別の乗車記です。

1. 🕒 贅沢なアプローチ。特急「スーパーつがる」から3分間の接続
秋田から快速「リゾートしらかみ」で弘前へ。そこからさらに、特急「スーパーつがる」に乗り継いで大鰐温泉駅を目指しました。目的駅まではわずかな距離ですが、特急の加速感を味わいながら大鰐へ向かう時間は、これから始まるローカル線の旅への最高のプロローグとなりました。

大鰐温泉駅に到着後、わずか3分の接続で弘南鉄道のホームへ。滑り込んできた銀色のステンレス車両、7000系が私を待っていました。
2. 🚆 乗客わずか5名。超ローカル線の「静かなる現実」
大鰐駅を出発した時の車内は、私を含めてわずか5名ほどでした。そのうち3人は明らかに観光客。地域の大切な足であり、沿線には高校や大学も点在していますが、祝日の昼下がりということを差し引いても、この利用者数の少なさには胸が痛みます。2028年の休止という決断も、この現実を目の当たりにすれば、無理もないことなのかもしれません。

3. 🌀 電車とは思えない「激しい揺れ」と、りんご畑の癒やし
列車が加速すると、すぐに大鰐線独特の個性が牙を剥きました。

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ダイレクトな振動: メンテナンスが行き届いているとは言い難い線路の状態が、そのまま車体に伝わってきます。「電車でこれほど揺れることがあるのか」と驚くほどのピッチングは、むしろこの路線の歩んできた長い年月と、不器用なまでの逞しさを物語っているようでした。そしてこの車両は非冷房なんですよね。

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りんご畑の中をゆっくりと: 一方で、車窓には広大なりんご畑が広がります。激しい揺れとは対照的に、一歩一歩踏みしめるように進む速度感は、日々の喧騒を忘れさせてくれる魔法のような時間でした。
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岩木山の出迎え: やがて車窓に雄大な岩木山が見えてくると、旅の終着である中央弘前駅はもうすぐです。わずか35分の旅路でしたが、心の底からリラックスできる、濃密なひとときでした。

4. 🔭 未来への願い。中央弘前駅を「街のシンボル」に
終着の中央弘前駅では、王林さんのプロジェクトによる活気ある光景が待っていました。ショップの賑わいを見ながら、私は一つの願いを抱きました。
たとえ鉄路としての役目を終えたとしても、この情緒ある中央弘前駅という場所が消えてほしくない。かつて私が関わった小坂鉄道レールパークのように、車両や駅舎がそのままの形で残り、街のシンボルとして愛され続ける未来があってほしい——。そんな形での「存続」を、強く願わずにはいられませんでした。

5. ✨ まとめ:最後かもしれない旅で刻んだ「鉄路の記憶」
1997年の大学生時代にも乗車したこの路線。時を経て再び、そして最後になるかもしれないタイミングで訪れることができたのは、私にとって大きな意味がありました。
激しい揺れ、静かな車内、そして美しい岩木山。そのすべてが大鰐線の魅力であり、地域の宝でした。形が変わっても、この駅に集う人々の熱意が弘前の街に残り続けることを確信し、私は賑わう駅舎を後にしました。

休止までのカウントダウンが寂しさを感じますね。
